日本人の知らない日本語2 [社会人の教科書]
本書は、日本語学校を舞台にした、日本人教師と外国人生徒のコミックエッセイです。生徒たちの質問がとても面白い。そして質問に答える教師(著者)の回答がとても楽しい。このやりとりが、まさに日本人が知らない日本語のオンパレードなのです。
新刊熟考
前著(日本人の知らない日本語)が面白かったので、第2弾の本書も購入。前著に勝るとも劣らず面白い。キャラクターも増えてさらにパワーアップしてます。
生徒たちの質問には珍問奇問も多く、かなり笑えます。いやいや決して生徒さんたちを笑い者にしているわけではありません。外国人ならではの豪快な誤解や可愛い勘違いに思わず微笑んでしまうのです。
誤解や勘違いには、日本人には気づかないような、言われてみればその質問はもっともだねというのが多く、日本人にもかなり勉強になります。
そして、生徒たちの質問に答える先生(著者)の、どこからでもかかってこい!という威勢のよさと、外国人にもわかる明快な回答が気持ち良い。そして、回答に愛情があるのもいい。
先生:人間は何と数えるでしょう?
生徒:匹!!だって辞書に書いてあります「男一匹」って!!
(『日本人の知らない日本語』15ページより)
生徒:「失礼極まる」と「失礼極まりない」はどちらが失礼ですか?
先生:「失礼極まりない」の方が失礼さは上です
(『日本人の知らない日本語2』8ページより)
生徒:「教えて頂けますか」と「教えて下さいませんか」の違いを教えて下さい
先生:教えてもらえる権利の度合いが違います
(『日本人の知らない日本語』36ページより)
先生の回答がまだまだ続きますが、詳しくは本書をご覧下さい。日本人でもなかなかここまで明快に説明できないと思います。とてもためりなります。
私が、先生の回答の中で一番好きなのが、次のフレーズです。
生徒:「スッパ抜く」のスッパって何ですか
先生:宿題にさせて下さい
(『日本人の知らない日本語2』9ページより)
生徒の質問に答えられないときは宿題とし、調べて後日回答します。コミックなので、こんなとき凪子先生は、机に手を伏して頭に斜線が走ったり、手に白旗も持って振ったりします。でも、そんな凪子先生の誠実な姿勢にファンになってしまうのです。
『日本人の知らない日本語』は、コミックなので軽く読めて、でもとてもためになり、思わずプッと笑ってしまう1冊です。
関連書籍
ブログランキングに参加しています。当記事をお気に召しましたら、応援クリックしていただけたら嬉しいです。
コメント 0