週刊ダイヤモンド 2010年 4/17号 もっと知りたい!ドラッカー [ビジネス雑誌]
今号の特集はドラッカー。なにやらドラッカーブームの予感。
もっと知りたい!ドラッカー
Part 1 ベストセラー『もしドラ』大解剖
Part 2 広がるドラッカーの教え
Part 3 「初めてのドラッカー」完全ガイド
Part 4 初公開!時代を超える講義と対話
新刊熟考
ドラッカーブーム
ドラッカーブームの予感。2009年にNHKで『仕事学のすすめ - わがドラッカー流経営論』が放送され、柳井正氏が出演された。飛ぶ鳥を落とす勢いのユニクロの経営が、ドラッカーを大いに参考にしているという話にとても興味を持った。
そして、2009年末に出版された『もしドラ』の大ヒット。この本がドラッカーのハードルを大きく下げた。ドラッカーがわかるようになれば、面白くなる。そして、もっとドラッカーが読みたくなる。
しかし、いざドラッカーを前にすると、その膨大な著書に、どこからどう読んだらいいのかわからなくなってしまう。また、買ったはいいが、あの分厚い本を前にするとなかなか手に取ることができず、本棚に飾っておくだけになってしまう。そういう人は多いのではないか。私はそうだった。
ドラッカーの読み方
組織マネジメントの本といえば、誰もがドラッカーを思い出すのに、意外に読んでいる人は少ないのではないか。私もその一人で、『マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版] 』や、名言集や金言集をパラパラつまみ食いするだけだ。とてもちゃんと読んでいるとは言えない。でも、それはそれでいいではないか。
部分的につまみ食いするだけでも、その断片は研ぎ澄まされていて、どれも心に残る言葉ばかりだ。もっとも、心に残ることと、具体的に仕事や人生に生かすことは別問題だ。私もあまり生かしているとはいえないが、それはそれでいいではないか。
また、読むごとに心に残る言葉が変わっていくことも、ドラッカーの面白いところである。だから何度も読めるし、愛読書になり得るのだろう。部下を持って初めて言葉の真意に気づいたこともあるし、経営者の立場に立たないと理解できない言葉もあるのだと思う。
ドラッカー概観
ドラッカーの著書は多いし、大部なものも多く、全てを通して読むのは困難だ。また、ドラッカーを全て読まなければ、経営者の資格がないとか、ビジネスパーソンの資格がないという話でもないだろう。
全てを通読したからといって、必ずしも理解が深まるとは限らない。理解は、自分の経験によるところも大きいのだと思う。20代の時にはわからなかったドラッカーが、30代になってわかることも多い。課題に直面したとき、または気が向いたときにふらっとドラッカーに触れてみると、何かのヒントが得られる。ドラッカーとはいろんな付き合い方ができるのである。
ドラッカーはつまみ食い読書だけでも十分学ぶところがあり、そのためにはガイドブックがあるととても便利だ。ドラッカーにはどんな著書があり、どんなことが書かれていて、それぞれがどういう関係で、どういう影響を与えているかを概観しておきたい。
そこで「もっと知りたい!ドラッカー」の登場。初めてドラッカーを読む人にも、今後もドラッカーと付き合っていこうとする人にも、今号の特集がよいガイドブックになる。ドラッカーの全体像、ドラッカーの広がりを概観しておくことは、ドラッカーの理解を大いに助ける。
ドラッカー関連本
・マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版]
・もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
・柳井正 わがドラッカー流経営論
・仕事学のすすめ 2009年6-7月 (NHK知る楽/木)
週刊ダイヤモンド
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