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利益思考 [ビジネス書]

利益とは何か。どうすれば利益を出せるか。売上アップも、コストダウンも、いずれも利益を出すために行われる。利益思考を身につけて、利益を出せるビジネスモデルを考え、事業計画に落とし込もう。

利益思考

利益思考

  • 作者: 嶋田 毅
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2010/03/18
  • メディア: 単行本

利益思考を身につける

●グロービス人気講師の嶋田毅氏の著書なので手に取った。起業して3年になる友人に本書の感想を聞くと、常識的であまり学ぶところはなかったという。

●私は、本書により学ぶところが多かった。以前は目先の売上ノルマに追われていたが、管理職となった今は、どう利益を出すかに関心が移っている。しかし関心を持つだけで具体的な考えが乏しかったので、本書が大変役に立った。本書により利益に対する思考が体系化されたことが最大の収穫。

●利益=売上-コスト。利益を出すことが重要。
そのためには、コストを下げて、売上を上げることが必要。

●コストを下げるには、(1)無駄を最小化すること。本書の前半では、コストを下げるための方法や考え方を紹介。マクドナルドの100円マックのように、コストを工夫すれば、値下げをしても利益が圧迫されず、むしろ利益が増大することがあるという実例を紹介。

●売上を上げるには、(2)新しい価値を生み出すこと。本書の後半では、新しい価値を生み出すために、いかにビジネスモデルを構築するかに焦点を当てる。そのために、事業評価マトリクスというツールを使う方法を紹介する。

●ここで新しい価値とは、新規事業を立ち上げたり、新製品を開発し、これらが継続的に利益を生み出すこと。事業評価マトリクスとは、横軸に「市場の魅力度」、縦軸に「競争優位性」を設定し、その事業が利益を生み出すものかどうか評価するもの。

●そして、新しいビジネスモデルを考えるには自由な発想が必要であり、そのための発想法をいくつか紹介。見方を変える、類推を用いる、前提を疑う、極端な仮定を考えるなど、目から鱗が落ちるような話はない。発想するための方法というより、発想したことが従来の枠に囚われていないか、揺さぶりをかける方法として本書を読めばいいだろう。

●率直に言って、すでに起業されている方、経営されている方には、新たに学ぶことは少ない本だと思う。逆に、これから起業される方、管理職に就くなど、利益について考えなければならなくなった方には、本書は役立つと思う。

●売上アップも、コストダウンも、いずれも利益を出すために行われる。売上目標を達成することで頭が一杯とか、電気をこまめに消したり、コピー用紙の裏側を使ったりしているが、そういえば節約の理由を考えたことがなかったという方は多いのではないか。そんな方に、利益の教科書として本書をお勧めしたいと思う。

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